①身体イメージ
運動が苦手な子の中に身体感覚が苦手さを抱える子がいます。
自分の足首の位置や首の位置など、本来ある場所と、
自分のイメージの認識に大きなズレが生じる場合があります。
「耳になんかついてるよ」と言っても、なかなか耳を触れなかったり、
バットを握るお手本を見せても、その通りに握れなかったり、
駅で歩いていて人とよくぶつかってしまって怒られるなんていうケースもあります。
人物画を描くグッドイナフ検査があります。
その検査で指が5本描かれていなかったり、足首の関節が描かれていない、
首がなく顔の横から腕が出ているというような絵を描くことがあります。
この感覚統合は感情表現にも関連するといわれています。
この感覚を整えてあげる事で、子どもの感情表現も整い、適切な表現を表すことができるようになります。
②バランス感覚
授業中、座っていられず、立ち歩く子がいるクラスが最近非常に目立ちます。
脊柱起立筋や大腰筋などの働きによって身体は支えられています。
しかし現代の生活環境などによって、自分の身体イメージの誤差から、必要な筋肉を使えていないことが原因に挙げられます。
そのため人一倍座ることへのストレスがたまり、苦痛になっているとも考えられます。
眼球運動も大きく関わります。
ピント調節に苦手さがあり、先生⇔ノートみたいな授業になるとより一層疲れを感じやすくなり、
机に突っ伏してしまうなんてことも現代の教室ではよく目にします。
③力調整
感覚統合が苦手な子は、自分の力を調整することが困難です。
力が入りすぎたり、力を思うように使えなかったりします。
キャッチボールをしようとしても投げすぎたり、手からボールが離れないなどという状況が生まれます。
スローモーション動作においても、ある一部分に力を入れて、その他の部分は脱力しながら全体を動かすなどという動きは非常に複雑なのです。
力調整は感情表現するときにも関連します。
些細な不満に対し異常なほど大声で反応したり、疲れたときに体全体が脱力してしまって立っていられなかったりします。
人間の脳には「脳のメモ帳」と呼ばれる機能があります。
例えば、電話番号を数秒見て、いくつかの数字を頭にとどめながらダイヤルを押すことができます。
つまり30秒ほど脳にいくつかの情報をメモしておくことができる(短期記憶)量のことです。
しかし障害児にワーキングメモリの苦手さを抱える子もいます。
1個や2個程度の情報しか一度に記憶することができないのです。
そのような子が一度に複数のことを意識しながら行うことは非常にストレスを感じるのです。
あんしんキッズではコーディネーショントレーニングや視知覚トレーニングを行うことにより、
ワーキングメモリを鍛える「トレーニングを行います。
それにより、同時的に複数の動作を行うことができるようになり、
短期記憶から長期記憶へと変換され、運動・学習を積み重ねることができるようになります。
よく先生に「こちらを見なさい」と注意される
● 左右を覚えられない
● 黒板の字をノートに同じように写せない
● 文章の行を飛ばすことがよくある
● 漢字が覚えられない
などということがありませんか?
これらに多く当てはまる子は視覚認知に苦手さを抱えている可能性があります。
視覚認知の問題は運動にも関係しており、
体育の中でも
● 投げたボールがキャッチできない
● ドッジボールで毎回ラインを超えてしまう
● サッカーの試合で反対のゴールに蹴ってしまう
などということが起きます。
目から見た正確な情報を正確に脳で処理する難しさがあるのです。
これが視覚認知機能の苦手さです。